第38章

3から5営業日。そのタイミングは、ちょうど裁判所の決定が下る直前だ。

彼女はメールボックスを開き、春から送られてきた第7ラウンドの訓練データの処理に取り掛かった。

データの実行には2時間以上かかっていた。彼女は画面に目を通しながらドキュメントに注釈を書き込んでいく。11時40分、スマホが鳴った。

着信の主は悠でも、坂田弁護士でもない。

画面に表示された名は――雄志。

葵は画面を2秒ほど見つめてから、通話ボタンをタップした。

「水原さん、今いいか」

「手短に」

「君の名義になっている会社を嗅ぎ回っている奴がいる」

葵の背筋がわずかに伸びる。だが、表情はピクリとも変わらない。

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